第61回全国学校体育研究大会 学校体育研究功労者


丹野 英雄

いわき市立勿来第一中学校長

 

 

令和4年度全国学校体育研究功労者表彰の受賞にあたって

 

 令和4年1110日に滋賀県大津市で開催された第61回全国学校体育研究大会全体会の席上、令和4年度全国学校体育研究功労者として表彰していただきました。これもひとえに、福島県学校体育研究連合会長 小川 宏 先生、前会長の 森 知高 先生 をはじめとする関係の皆様、そして私がこれまでに出会った先輩、同僚、後輩の皆様のご指導・ご支援のおかげと重ねて心より感謝と御礼を申し上げます。残念ながら、当日は新型コロナウイルス感染症の影響を受け延期していた自校の修学旅行の日程と重なっていたため出席はかないませんでしたが、表彰者の一人にご推薦をいただきましたことを光栄に存じます。後日送付していただきました表彰状を目にして、深い感謝の念が込み上げて参りました。

 顧みますと、福島県公立中学校教員として採用されたのが平成元年4月のこと。それから約10年間は保健体育科の授業をはじめ運動部活動の指導に邁進していた時期であり、子供たちと共に身体を動かすことに喜びを感じていた青年教師の時代でした。平成7年に本県で開催された第50回国民体育大会においてサッカー競技成年1部に出場し優勝を果たしたことが思い出に残っています。その後、福島県内で先進的な実践研究をしていた福島大学附属中学校に異動となり、先輩の先生方や福島大学の先生方に多くの薫陶を受けながら保健体育科指導法について深く学ばせていただきました。当時の研究実践で得られた経験や知見は後々の私の教員人生を支える基盤になっていると感じています。

 平成24年度から平成26年度にかけての3年間は、福島県教育庁健康教育課指導主事として、県内の体育行政に携わることができました。特に、東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う放射線不安による屋外活動制限等により、子供の体力・運動能力の低下や肥満傾向の増大が指摘されていたこともあり、子供たちに運動の楽しさを感じ取らせる授業を行い、主体的に運動に親しむ習慣を身に付けさせる重要性を説くため、県内を7ブロックに分けて連絡協議会を企画立案するなど、その施策の推進に努めた記憶が蘇ってきます。さらに、中学校で必修となったダンスの授業や中学校・高等学校の運動部活動に地域のスポーツ指導者を派遣し、学校担当者と連携しながら授業や運動部活動の充実をめざす実践的な事業も手がけておりました。

 平成27年度から校長として再び学校現場に戻ってからは、いわき支部中学校教育研究会保健体育専門部長やいわき市中学校体育連盟副会長の職を仰せつかり、若手・中堅の有望な先生方と共に学校体育の充実及びスポーツの振興に努めて参りました。今日まで、学校体育との関わりを大切にして教職の道を歩むことができたこと、そしてこうした表彰までいただけたことに感謝を申し上げます。今後も微力ではありますが、子供たちの体力向上そして学校体育の充実・スポーツの振興に関われるよう精進して参ります。

 

 結びに、福島県学校体育研究会のますますのご発展と会員の皆様のご健勝とご活躍をご祈念申し上げ、全国学校体育研究功労者表彰受賞の御礼とさせていただきます。