第57回全国学校体育研究大会 学校体育研究功労者


慶德秀夫(小学校)

 

 

平成30年度全国学校体育研究功労者表彰を受賞して

 

 

 このたび、栄えある平成30年度全国学校体育研究功労者の栄に浴することができましたのは、ひとえに今日までに出会った多くの方々の温かいご支援ご指導のおかげと衷心より感謝申し上げます。

 顧みますと、昭和56年度より平成30年度までの38年間にわたり、福島県小学校教育研究会体育科研究部に所属し、児童の体力・運動能力の向上と体育科の授業研究に私なりに積極的に関わってきました。

 小教研体育科研究部では、部員としてだけでなく、授業研究会の指導助言者や実技講習会の講師として、体育科の授業力向上や各校の教科体育の充実に向けて一緒に楽しく研修することができました。その時、先輩から授業参観のポイントやスパイラル学習などについて学ぶことができ、自分を磨くとってもよい研修の場となりました。

 体育科の授業実践は、「分校における全校体育の実践」「体育科の指導と評価の一体化の研究」等を研究テーマとして、個人やグループで実践記録や論文にしてまとめ、研究に卓越した体育学界の先達などからご指導をいただいたこともありました。それは、自分の実践の振り返りだけでなく、次の実践研究の大きな力ともなりました。 

福島県学校体育実技指導者講習会も忘れられない思い出です。講師として、小学校の先生方と体育科指導の改善に向けて運動の楽しさを共に実感できたことは、私にとってかけがえのない貴重な時間でした。

 学校教育指導委員、カリキュラム委員に委嘱されたときには、学校訪問や研修視察、研究集録の編集などを通して、体育科におけるパフォーマンス課題や評価、楽しい体育科学習の在り方について学ぶことができました。

 第55回全国学校体育研究大会福島大会では、準備委員や実行委員会常任委員、運営委員会編集部長として、研究紀要や研究報告書の編集など微力ながらも全国大会の運営を支えることができたことは、今でも走馬灯のようによみがえってきます。

 この全国大会から福島県学校体育研究連合会の事業に関わらせていただき、当時会長の福島大学特任教授 森知高様(現本会顧問)をはじめ福島県教育庁健康教育課の皆様には大変お世話になりました。私が副会長の任に委嘱されたときにも、各種会議・事業で森会長様、事務局の福島大学教授小川宏様(現本会会長)とご一緒でき、福島県学校体育の振興・充実にお力添えできたことは何よりもうれしい限りです。また、福島県小学校教育研究会体育科研究部長として、体育科研究協議会の運営や研究の推進、福島県学校体育研究連合会との連携にも携わることができました。さらに、福島県教育委員会よりふくしまっ子体力向上総合プロジェクト評価委員や子供の体力向上支援委員に委嘱されたことは、私の実践の積み重ねの上で、大きな宝となりました。委員の皆様から本県の児童生徒の体力・運動能力向上及び健康への課題解決策についてのご意見をお聞きし、運動習慣や食習慣を粘り強く改善する意識や態度が、児童生徒の心と体の高まりにつながることに改めて気づくことができました。

 現在、学校外では体育科自主研究サークルを主宰し、体育科学習指導案の検討や学校体育理論研究等など市内外の体育科教員と楽しく研修をしています。地域の子供たちには、バドミントンを通して、スポーツの楽しさを伝える活動もしております。

 これからも、このたびいただきました賞におごらず、原点に戻ったつもりで、子供の笑顔のために更に一歩一歩実践を積み重ねていければと思っております。

 

 結びに、福島県学校体育研究連合会の益々のご発展と、会員皆様のご活躍とご健勝を祈念し、感謝とお礼の言葉といたします。