第57回全国学校体育研究大会 学校体育研究功労者


福士寛樹(小学校)

独立行政法人国立青少年教育振興機構

国立磐梯青少年交流の家 所長

 

 

平成30年度全国学校体育研究功労者表彰を受賞して

 

 平成30年11月15日、佐賀県佐賀市文化会館で行われた第57回全国学校体育研究大会佐賀大会の全体会の席上、平成30年度全国学校体育研究功労者として表彰していただきました。これもひとえに、福島県学校体育研究連合会 会長小川宏様、前会長の森知高様をはじめとする関係の皆様そして私がこれまでに出会った先輩、同僚、後輩の皆様のご指導・ご支援のおかげと心より感謝申し上げます。

 

 私と学校体育との出会いは、昭和55年4月に福島県公立学校教員として採用された当時、須賀川市立阿武隈小学校が文部省体力つくり指定校であったことです。「めあてを持ち、進んで体力つくりに取り組む児童の育成」という研究主題の下、新採用教員として授業案を懸命に作成したこと、先輩の授業を参観して指導技術など様々なことを学びました。

 

 昭和60年代の福島市立清明小学校・水原小学校教諭時代は、やりっぱなしの実践から自分の実践を振り返りまとめる活動を心がけました。体操、器械、陸上などの授業実践をまとめたり発表したりすることは力になったと思います。学体連の仕事に携わったのもちょうどこの頃です。福島大学の小原晃先生、森知高先生が福島県学校体育研究連合会会長の時に研究調査委員を11年間務め、特に小学校体育の担当として、平成元年度の学習指導要領改訂期にあわせ、「これからの学校体育のあり方」について研究をし、県大会や機関誌を通して発表しました。学体連の会議で中学校、高等学校そして大学の先生方と体育の授業について議論したり、協力して研究したりするのがとても楽しみでした。 

 

 平成4年には、「なわを使った運動の教材化と評価の試み」という実践をまとめ、福島県教職員研究論文に出品し、特選。県教育センターでの発表や内外教育への掲載など貴重な機会をいただきました。その後、福島県教育委員会学校教育指導委員として、小・中学校の先生方のすばらしい体育の授業を沢山見せていただきました。

 

 平成14年度、福島市立森合小学校教頭から県教育庁スポーツ健康課に異動し生涯スポーツの担当として、総合型地域スポーツクラブ創設や体育指導委員の指導にあたりました。 平成17年度から川俣町立飯坂小学校校長を2年間務めた後、県教育庁健康教育グループに異動、学校保健、食育、安全教育、学校体育を担当し、研究の手引きの内容や県・地区小教研主題研修会や全体会の指導助言も行いました。また、東日本大震災発生時には、児童生徒や先生方の心のケア、学校再開に向けた放射線説明会の実施や災害対策本部やオフサイトセンター、文部科学省との連絡調整を担いました。

 

 平成28年度、福島市立福島第二小学校長であった教職最終年度に、第55回全国学校体育研究大会が福島市で開催され、研究部副部長として大会主題の設定や授業づくりへのアドバイスを行いました。大会の大成功は嬉しい限りです。採用年度と退職年度に公開発表や全国大会といった学校体育に関わったのも不思議な縁です。

 

 このように、これまでの取組が認められ、おかげさまで栄えある全国表彰と県表彰をいただきました。私は現在、国立磐梯青少年交流の家に勤務しており、学校の応援団として我が国の青少年教育の振興に取り組んでいます。学校体育にも関連深いとてもやりがいのある仕事ですので今後も皆様のお役に立てればと思っています。

 

 

 結びに、福島県学校体育研究会のますますのご発展と会員の皆様のご健勝とご活躍をご祈念申し上げ、全国学校体育研究功労者表彰受賞の御礼とさせていただきます。