中教研保健体育部会

令和3年度活動報告および令和4年度活動計画


 

 

1.令和3年度の活動報告

 

(1)研究主題(平成31年度~令和3年度)

「生涯を通じて心身の健康を保持増進するとともに、豊かなスポーツライフを実現するための資質・

能力を育む指導はどうあればよいか」

 

(2)研究副主題(令和3年度)

~自他の健康についての課題を発見し、解決に向けて思考を深め、よりよく解決する資質や能力を

育む工夫(保健分野)~

 

□ 活動の概要及び研究の成果と課題

中学校学習指導要領では、生涯にわたって健康を保持増進し、豊かなスポーツライフを実現するための資質・能力を育成する観点から運動や健康に関する課題を発見し、その解決を図る主体的・協働的な学習活動を通して、「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「学びに向かう力・人間性等」を育成することを目標としている。これらの資質・能力を確実に身に付けるためには、「主体的・対話的で、深い学び」の授業実践が求められている。そこで今年度は、保健分野の3年間の指導計画を見直し、自他の健康についての課題を発見し、解決に向けて思考を深め、よりよく解決する資質や能力を育むとともに、明るく豊かな生活を送る態度を育成するための保健学習の指導方法について研究を進めた。

主題研修会及び報告会は、新型コロナの影響で書面開催となったが、支部研究協議会では、実践事例をもとに研究の深化が図られた。研究協議会開催地の福島地区においては、福島市立北信中学校の立谷栄子先生と橘由香里先生を中心に、指導案の作成など提案授業の準備を進めていただいた。しかし、再び新型コロナの感染拡大により、県研究協議会が中止となった。そのため、提案授業の指導案及び検証授業後の自評を研  究集録に掲載するとともに、各支部の研究に関する協議資料を全会員で共有した。

各支部の研究成果としては、日常生活における健康・安全に関する課題に気づかせるとともに、課題解決に向けた生活行動を生徒自身が考え、実践につなげる主体的で深まりのある授業展開がなされていた。

また、考えを伝え、深め合うために、ICTの活用事例が数多く報告された。

さらに、養護教諭や栄養教諭などの専門的な知識を有する教職員とのTTによる深まりのある授業実践等が報告された。

一方、課題となっている生徒の体力・運動能力については、新型コロナの感染状況に伴う行動制限等により、運動量や質が十分に確保できないため低下傾向が続いており、更なる指導の工夫・改善が必要である。

 

2.令和4年度の活動計画

 

(1)研究主題(令和4年度~令和6年度)

「体育や保健の見方・考え方を働かせ、生涯にわたって心身の健康を保持増進し、豊かなスポーツライフを実現するための資質・能力を育む指導はどうあればよいか」

 

(2)副主題(令和4年度)

~運動に主体的に取り組む態度や意欲を高める指導計画及び学習過程の工夫(体育分野)~

□ 研究主題及び副主題の設定にあたっては、県中学校教育研究会の基本主題及び方針に則り、平成30年度から令和3年度まで取り組んできた研究の成果と課題を踏まえるとともに、各支部専門部長の先生方からのご意見を集約し、決定した。特に中学校学指導要領における保健体育科の目標に示されている「体育や保健の見方・考え方」を自在に働かせ、生涯にわたる心身の健康の保持増進と豊かなスポーツライフを実現するための資質・能力を育む「主体的・対話的で、深い学び」となる学習指導の在り方を探究することをねらいとする。

 

(3)研究内容

ア 体育の見方・考え方を明確にするとともに、運動の価値や特性の理解を深めるための指導方法の工夫について

 イ 運動の楽しさや喜びを実感し、「見る・する・支える」など多様な関わりを感得できる単元計画や学習過程の工夫について

  ウ 主体的な態度や意欲を高める指導と評価の一体化を図る指導方法の工夫について

 

(4)研究方法

ア 主題研修(5/19)及び各支部開催の主題研修報告会を通して、副主題及び研究内容について共通理解を図り、各支部の実態に応じた研究を推進する。

  イ 支部ごとに研究内容の焦点化を図り、実態把握-仮説検証-考察の過程を踏まえた、具体的で一貫性のある研究を推進する。

  ウ 県研究協議会(10/5)への提出資料については、副主題にせまるめにどのように授業の工夫・改善を

図ったのか、指導の意図や生徒の活動・変容がわかるようにまとめる。

 

(5)県中学校教育研究会研究協議会会津大会の開催

   期 日:令和4年10月6日(木)

   会 場:喜多方市立第二中学校

 

□ 研究協議会においては、各支部が研究副主題に基づいた実践研究の成果をもちより、協議を深め、全県的な視点で日々の授業で活用できるよう情報を共有する。

  喜多方市は、蔵の街、喜多方ラーメンとして県内外に知られ、毎年多くの観光客が訪れる観光地である。

  また、会場となる第二中学校の生徒数は、現在258名(1年:104名、2年:78名、3年:69名、特別支援7名)、保健体育担当教員が2名で、提案授業が2コマ予定されている。

 

【 付記 】

 

3年ぶりの研究協議会となりますので、各支部の会員の皆さんにお会し、保健体育の授業づくりについて熱く語り合えることを楽しみにしています。